社会医療法人同愛会 介護老人保健施設やわらぎ
施設長・老人保健施設管理認定医 大村 宏

 「介護老人保健施設やわらぎ」は鳥取県米子市の皆生温泉近くにあり、東に「伯耆富士」を望み、松の緑と海岸の白浜に囲まれた自然豊かな場所にあります。

 1994年にこの地に開設した「介護老人保健施設やわらぎ」は「社会医療法人同愛会」の一員として、「博愛病院」「ふくよね博愛クリニック」「博愛こども発達・在宅支援クリニック」と共に、地域社会に貢献することを目指しています。

 少しお堅いお話から入りますが、「やわらぎ」は「介護老人保健施設」です。介護老人保健施設は、しばらく、その立ち位置や役割がはっきりしない時期が続きました。その介護老人保健施設の使命を大きく決定づけたのが、2018年4月に施行された「介護保険法」の改正でした。

 改正されたその法令で介護老人保健施設は利用者の皆さんにリハビリテーションを含む包括的サービスを提供し、在宅復帰・在宅支援をするための施設である、と明記されました。在宅復帰とその後の在宅生活支援をするための、地域の拠点となる施設であることが重視されるようになりました。

 当施設では大きく3つのサービスをご提供させていただいています。

1「介護老人保健施設やわらぎ」

ユニット型(個室)ケアも含め、在宅生活のための能力の維持、増強を通じて、在宅復帰・在宅生活の支援を目指しています。特に、「介護老人保健施設やわらぎ」は「超強化型老人保健施設」であり、よりいっそう在宅復帰・在宅生活の支援に力を入れています。

2「ショートステイやわらぎ」

短期間の施設入所で、御本人の機能の維持、向上を目指すだけでなく、御家族など、介護される皆さんの負担軽減を目標としています。

3「デイケアやわらぎ」

通所サービスを提供させていただいており、施設に通ってリハビリ、レクリエーションなどをしていただき、1日をできるだけ楽しく過ごしていただけることを心掛けています。

 また、医療面では、米子市で最も歴史の古い総合病院であり、同じ社会医療法人同愛会の「博愛病院」(大正10年創立)と連携して、日々の安定した健康管理や急変時の素早く、スムーズな対応に努めています。


 さらに近年は、世の中の流れとして、施設での「看取り」も重視されるようになりました。「ターミナルカンファレンス」などを通じて、御家族と多職種のスタッフとの連携・連絡を密にして、御本人さんにできるだけ穏やかな「人生の着地」を迎えていただける施設であることも大きな目標です。

 私たちは「こころ、やわらぐ場所がここにあります。」をテーマに、利用者の皆さん、御家族、施設内の各専門スタッフ、施設の周りの地域の方々との連携を取って「和」を繋いでいき、高齢者の方々にとっても、他の世代の方々にとっても、より住みやすい社会を作っていく手助けをすることが出来れば、と考えています。

 「介護老人保健施設やわらぎ」をこれからも、どうかよろしくお願い申し上げます。